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2007年1月28日 (日)

次世代ロボットと武器輸出規制について(2)

武器輸出を規制する法制度として一世代前の人が思い出すのは,ココム(対共産圏輸出統制委員会Coordinating Committee for Export Control)であろうが,冷戦の終結に伴い1994年に解散し,その内容の一部は,199611月に成立したワッセナー協約(Wassenaar Agreement)に引き継がれている。

 ワッセナー協約の全容は(http://www.wassenaar.org/)に掲載されているが,日本語での概要は,経済産業省のホームページで見ることができる。これによると,「ワッセナー協約とは,通常兵器及び関連汎用品・技術の責任ある輸出管理を実施することにより,地域の安定を損なうおそれのある通常兵器の過度の移転と蓄積を防止することを目的として,96年7月に成立した新しい国際的申し合わせに基づく国際的輸出管理体制」であり,冷戦の終結と地域紛争の頻発にともない,旧共産圏諸国も加えた新たな武器輸出管理体制として発足し,我が国は19967月から同協約に基づく輸出規制を開始している。なお,上記の通り,ワッセナー協約は核兵器などの大量破壊兵器関連製品を対象とするものではない。警察庁のホームページによれば,国際的な安全保障貿易管理の枠組みは,次のとおりである。

 このほか,武器輸出に関する我が国の立場を示すものとして,「武器輸出三原則等」と呼ばれるものがある。これは,1967年(昭和41年)に当時の佐藤首相が表明した3原則(①共産圏諸国向けの武器輸出,②国連決議により武器等の輸出が禁止されている国向けの武器輸出,③国際紛争の当事国又はそのおそれのある国向けの武器輸出を認めない),及び,1976年(昭和51年)に当時の三木首相が表明した政府統一見解を指すとされる。

 以上が武器輸出に関する我が国の基本的立場であるが,これらは条約当事者としての国家に国際法上の義務または責務(ワッセナー協約は条約でないから法的拘束力を有しない)を負わせたり,政府の基本姿勢を示したりするのみであり,これらの条約や協約,政府の基本方針が,直接,個々の国民や企業を拘束するものではない。日本において,個々の国民や企業を拘束するのは,いわゆる外為法(外国為替及び外国貿易法)及び関税定率法である。(小林)

(続)

兵器等

汎用品

通常兵器関連

ワッセナー協約

大量破壊兵器関連

核兵器関連

NPT(核拡散防止条約)

NSG(原子力供給国会合)

生物・化学兵器関連

BWC(生物兵器禁止条約)
CWC
(化学兵器禁止条約) 

AG(オーストラリアグループ)

ミサイル関連

MTCR(ミサイル関連機材・技術輸出規制)

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