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2007年2月 4日 (日)

次世代ロボットと武器輸出規制について(4)

リスト規制の対象となるのは,輸出貿易管理令別表第1の1~15項にリストアップされた武器・大量破壊兵器関連・通常兵器関連等に関連する貨物の輸出と,外国為替令別表の1~15項にリストアップされた技術の提供である。詳細については,「電子政府の総合窓口http://www.e-gov.go.jp」から法令検索されたい。

リスト規制の対象となる貨物のうち,次世代ロボットと関係がありそうなものとしては,原子炉関係のロボット(輸出貿易管理令別表第1の2の(15),第1の6の(7),)水中用ロボットのうち経済産業省令(貨物等省令)で定めるもの(輸出貿易管理令別表第1の12の(5)),ロボット若しくはその制御装置又はこれらの部分品であって,経済産業省令で定める仕様のもの(輸出貿易管理令別表第1の14の(8)),軍用車両・船舶・航空機若しくはその付属品又は部分品(別表第1の1の(7)~(9))が挙げられる。 

一方,リスト規制の対象となる技術は,上記貨物の設計,製造又は使用に係る技術であって,経済産業省令(貨物等省令)で定めるもの(外国為替令別表)である。なお,輸出・提供先(仕向地)については,法文上「政令で定める特定の地域」とされ,いかにも一部地域に限定されているようであるが,政令では「すべての地域」すなわち全世界が指定されている。

次に,キャッチオール規制とは,「リスト規制」の対象となっている貨物・技術以外でも,需要者や用途から,大量破壊兵器の開発等に使われるおそれの有無を見定めるために規制する貨物や技術の輸出や提供を規制するものであり,貨物については輸出貿易管理令第4条3項が,技術提供については外国為替令17条及び別表の16が定めている。すなわち,食料品や木材などを除くすべての貨物やこれに関連する技術のうち,経済産業省が省令(輸出貨物が核兵器等の開発等のために用いられるおそれがある場合を定める省令)の規定するものが,規制の対象になる。また,省令に規定が無くても,「その貨物が核兵器等の開発等のために用いられるおそれがあるものとして経済産業大臣から許可の申請をすべき旨の通知を受けたとき」(輸出貿易管理令4条3項ロ)には,輸出に経済産業大臣の許可が必要となる。リスト規制については対象地域の限定が無いのに対して,キャッチオール規制の場合は,アメリカ合衆国,大韓民国,EC諸国ほか全26カ国が対象地域外とされている。従って,アメリカ合衆国を仕向地として規制対象貨物を輸出するのに経済産業大臣の許可は不要である。ちなみに,これら26カ国は,これらの国から大量破壊兵器の拡散が行われるおそれがないことが明白であることから,「ホワイト国」と呼ばれる。なお,「リスト規制」に該当する貨物であっても,「キャッチオール規制」の対象にならない貨物である場合には,原則として,総価額が100万円を超えないものについては許可が不要である。但し,イラン,イラク,北朝鮮,リビアの4カ国については,総価額が5万円を超えないことを要する(輸出貿易管理令第4条4項)。(小林)(続)

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