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2007年4月 5日 (木)

私邸に防犯カメラを設置する場合の法的問題点(2)

 以前,このブログで,一戸建ての私邸に防犯カメラを設置する場合,撮影範囲について書いたことがある。このときは,合理的な範囲なら,家の周りの道や通行人が写ってもかまわない,また,他人の家の玄関や窓や庭が写り込んでしまう場合には,その家の住人に承諾を求めるべきである,と書いた。

しかし,世の中はもっと進んでいるようである。

東京都の高級住宅街を管轄下におく世田谷区成城署は,防犯カメラの設置を推奨しており(設置費用は各家庭持ち),報道によると,平成19年3月現在,設置台数は管内202カ所で405台になったということである。「202カ所で405台」という数字の関係がおもしろい。各家庭2台ずつ設置させているのであろう。この点にも,警察署が具体的な設置方法を細かく指導している様が伺える。さて,このような防犯カメラの効果には,犯罪の前後で分けると,犯罪を予防する効果と,起きてしまった犯罪の犯罪者を検挙する効果とが考えられる。この点はどうであろうか。まず犯罪予防効果に関して,平成19年3月6日付SankeiWEBに掲載された成城署の認知件数と犯罪被害金額の推移は,次の通りである。

成城署管内の犯罪認知件数

 

平成17

18

増減

侵入盗

485

266

-45%

車上狙い

253

88

-65%

ひったくり

108

102

-6%

性犯罪

26

18

-31%

強盗

10

5

-50%

全刑法犯

4394

3923

-11%

同所管内の犯罪被害額

 

平成17

18

増減

侵入盗

\262,128,000

\112,995,000

-57%

車上狙い

\19,032,000

\6,593,000

-65%

ひったくり

\14,294,000

\10,088,000

-29%

強盗

\1,876,000

\97,000

-95%

全刑法犯

\297,330,000

\129,773,000

-56%

1年目の統計であることや,統計の取り方について検証の余地はあるものの,少なくとも,上記の数字に表れた限りでは,かなり顕著な犯罪認知件数の減少があったといえるであろう。

つぎに犯罪の検挙に関して,上記報道によると,「映像が一助となり,犯人が逮捕された事件はひき逃げなど8件11人に上る」とのことである。こちらは,前年と比較できないのはやむを得ないとしても,成城署管内の全刑法犯4394件中8件という数字が多いのか少ないのか,よく分からない。そもそもひき逃げは刑法犯ではないし。

この報道はいろいろなことを考えさせるが,続きは次回に。(小林)

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