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2007年5月11日 (金)

小中学校に防犯カメラ

2007年5月10日号の東京都町田市版タウンニュースページ

http://www.townnews.co.jp/020area_page/03_fri/01_mach/2007_2/05_10/mach_top1.html)

によると,町田市内の小中学校の前項(小学校40校,中学校20校)に防犯カメラが設置され6ヶ月が経ったとのことである。記事によると,「通常,防犯カメラ4台とモニター3台,記録装置1台が設置されていて,死角が多い学校には防犯カメラを1~2台増やしている。モニターは職員室や校長室,事務室などに置かれ,24時間作動し,記録内容は1週間で更新される仕組み。モニターは4分割され常時確認することができる。記録内容は各校長が管理し,パスワードがなければ再生することができない。また警察などから画像の提出を求められた場合は手続きに従って行い,児童らのプライバシーは保護されるという。」

私は,小中学校に防犯カメラを設置すること自体に反対するものではない。児童のプライバシーを侵害するとか,管理教育につながるとかの反対論はあるのだろうが,各校4~6台のカメラでは,校門や後者の出入り口付近に設置するのが精一杯であるから,現実問題として,これで管理教育につながるとは考えられない。

しかし,疑問点もある。記事には「警察などから画像の提出を求められた場合は手続きに従って行い、児童らのプライバシーは保護されるという。」とあるが,想定される状況は,第三者が学校へ不法侵入するという場合だけではない。不法侵入がない状況で,「なんだか怪しげな人」が校門付近をうろうろしている状況が撮影された場合,その録画テープを警察に提出することは許されるのか。あるいは,児童の犯罪行為を理由とする提出要請があったらどうするのか。犯罪行為そのものが撮影されているという場合だけではない。「ある事件について,被疑児童が何時何分に下校したか確認したいのでビデオテープを提出してほしい」と言われたらどうするのか。「被疑児童の交友関係を知りたいからビデオテープを提出してほしい」と言われたらどうするのか。また,児童の校則違反行為が撮影されていた場合はどうか。

私がここで問題にしたいのは,上記の事例それぞれについて,どのように対応するべきかではない。問題にしたいのは,さまざまな事態を想定した防犯カメラ設置運用のガイドラインが適正に制定されているのか,という点と,そのガイドラインが小中学校の関係者(特に児童の保護者)に適切に公開されているのか,という点である。防犯カメラシステムが広く社会に認知され,適正に運用されるためには,正しい制度的保障が不可欠であると考えている。(小林)

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