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2007年10月25日 (木)

防犯カメラシステムにおける不審人物の取扱について

兵庫県加古川市で,小学生の女の子が刺殺されるという,痛ましい事件が発生した。自宅の玄関先で指されたという犯行場所の特異性からすると,犯人がただの異常者なのか,それとも被害者やその家族と何らかの関係がある者なのかについては慎重な判断が必要な事案と思われるが,報道によると,警察は近所のコンビニの防犯カメラ画像などの任意提出を受け,不審人物の洗い出しを始めたという。

法律的に見れば,「犯人が写っているかもしれない」というだけで,コンビニが防犯カメラのテープを警察に提出することが許されるか,という論点はあるが,それはこの際,措いておく。仮に問題があるとしても,今回の事件を前提にした場合,ローラー作戦で不審人物を洗い出そうとする警察の努力を禁止することはできない。その代わり,というわけではないが,今回指摘しておきたいことは,監視カメラ・防犯カメラには「犯人を記録する」だけでなく,「不審人物を記録する」という重大な機能がある,という点だ。この点は,監視カメラ反対派も熱心に指摘していない,あるいは見落としている点である。

「監視カメラには犯罪抑止力があるか」という論点は,監視カメラ推進派・反対派の間で,熱心に議論されている問題である。しかし,より重大な問題は,監視カメラの「不審人物記録機能」であると,私は常々考えている。子どもに対する犯罪を未然に阻止するためには,犯罪が起こる以前に,撮影された不審人物を警察に通報して犯罪を未然に防ぐ必要がある,という議論は,いずれ,監視カメラ推進派が必ず持ち出すに違いないからだ。

この議論は,犯罪の未然防止という観点からは,確かに一つの筋論である。しかも,子どもの生命という一種究極的な価値の前では,これに対する反論はなかなか世論の支持を受けられないとおもう。しかし,だからといって,犯罪が起きる前に,「不審人物」と判断されたというだけで,警察に通報されるという事態が許されるのかは,慎重に検討されなければならない。そもそも「不審人物」とは何なのかもはっきりしていないのだ。たまたまコンビニで,美少女の水着写真が載った雑誌を熱心に立ち読みしていただけで通報され,警察の取調を受けてあらぬ疑いをかけられたり,指紋情報や顔認証情報を取られて一生その情報につきまとわれたりする時代は,もしかすると,もうすぐそこまで来ているのである。(小林)

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コメント

その時代が、来てしまってかもしれません。

車で図書館の駐車場を探してきょろきょろしていただけなのに、
自転車に乗ったおじさん2人が、あからさまにメモをとるのです。
いったいその個人情報をどうするのか…考えるとほんとに恐ろしかった。

ホームセンターで品物の商品説明を見ているだけで、
警備のおじさんに「盗るな」とすごまれるのです。

レジで「ポイントカードを持ってますか?」と聞かれ、
持っていないと答えたからでしょうか、
お釣りを渡す時、しばらく待たされたり、
また別の店では店員が、いざという時につかまえようと業務のふりをして、
人が来るのです。(何度も同じことをされればわかります。
店員もわかるでしょうし、ひどいです。)
(ポイントカードはなるべく作りません。割引を餌に
 勝手にデーターを取られる上(店はこの点、不誠実。)、
 個人情報は守られないと思うからです。)

 でもそのことでクレームをつけたことはありません。

その他もろもろの対応で、なんだかおかしいと…
店のセキュリティーには敏感になりました。
バックをポケットの無いものに変えましたが変わりません。
登録されている可能性が高いと思いました。

全く盗る気もないのに、なぜここまでされなければならないのか、
いきどおっていました。
そして何も悪いこをしていないのだから、堂々としていればいいと
思っていました。

怒りが恐怖に変わったのは、
近くのスーパーでの、1人の警備のおじさんの対応です。

家族を乗せて車で訪れますが、私は車に残っています。
暇なのできょろきょろして、目が合ってしまい、それが
気にさわったのでしょうか、徹底マークされ、
すぐ近くの100均ショップに寄ると、そこにまで、通報されたと思います。
自分の生活圏でこのような屈辱的なことをされる心境を、
想像できるでしょうか。

もう、たとえ頭がおかしいと思われても
このストーカー的行動を、
どこかに訴えずにはいられないのです。

どの仕事でも、たとえ警察でも、仕事だからといって、
なにをしてもゆるされるということはない。決して。

万引き対策をする側が
モラルハザードを起こしていることについて、
気にしなくていいと思う人もいるようですが、

このままでは、子々孫々までこのように、
万引きを考えてすらいない人を、
犯罪者に仕立て上げることができる、ということです。

普通の買い物でしている行動が、
いちいちあやしく見えているようです。

まさに、このブログで書かれたように。

でも、この警備のおじさんは、
「自分は万引きを考える1人の女性を救っている」
というおかしな妄想を能天気に抱いてすらいるのでしょう。
(すみません。つい怒りが…)
生き生きして、人を貶める、このおじさんははたして、
自分の家族にも同じことを出来るでしょうか。

今はおそろしくてこのスーパーをはじめ、
どこの店にも行けません。
体の弱い家族を車で連れて行っていただけなのに
ほんとうにもうおそろしいのです。

母と娘のペアがどこかで何かやらかしたのかな?
と思っていました。(店の警戒・威圧がすごいので)
だからといって、こんな犯罪者扱いは、
全く!万引きなんて考えてすらいない当方からすれば、
ただのストーカーで、明らかに人権侵害です。

当方からすると、堂々と、全くの偏見で
執拗に人をつけまわす、
この異様なモチベーションどこからくるのか。
はずかしながら、はじめはわたしがかわいいからかしら、
(実際は全くかわいくありませんが。)
などと考えて気をまぎらわせていました。

又は、店が成果を出すよう圧力をかけるのか、
かわいそうに、とも思いましたが、
最近は手柄を立てるとお金でもでるのか、とか、

警察と連携して犯罪者の逮捕に協力するとお金でもでるのか、
とも思ってしまいます。

組織の目的(万引きを防ぐという名目)の為に、
少数が犠牲になる(基本的人権や生存権を侵害している)仕組みを
つくる必要は全くない。

ただ単に、経営者がデータに頼ることなく、
普通に、感性と思考を働かせ、
販売方法を見直せばいいのにと思います。

なんだかんだとお聞き苦しいことを申し上げてしまいましたが、
話を信じてもらうことすらあやういこの件で、
苦しんでいるのは、私だけではないようなのです。

もし機会がありましたら、少数でも、
すべての人が基本的人権が守られますよう、
有識者の方々のお力を賜りたいと思い、書かせて頂きました。

投稿: | 2014年7月27日 (日) 21時49分

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