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2007年11月28日 (水)

若手弁護士の身分用語集

最近,「イソ弁」「ノキ弁」など,弁護士の就職問題にからんで,業界用語が報道されるので,ご参考までに整理すると,次のとおりである。

イソ弁; 「居候弁護士」の略。居候とはいえ,給料をもらうので,法的には労働者。雇い主のことを「ボス弁」という。ちなみに,大きな事務所で,複数の「ボス弁」が事務所を経営するときは,アメリカの法律事務所に倣って「パートナー」といい,これら「パートナー」に雇用される弁護士のことを「アソシエイト」と呼ぶ。

兄弁,弟弁; 「ボス弁」が複数の「イソ弁」を雇用するとき,先輩弁護士のことを「兄弁」,後輩弁護士のことを「弟弁」という。もっともこれは,弁護士の大半を男性が占めていた時代の名残であり,現在は「姉弁」「妹弁」という言い方もある。

伯父弁; 弁護士の業界は,師弟関係を家族関係になぞらえて理解するところがある。「イソ弁」が「ボス弁」の事務所から独立して,自分で事務所を構えて「イソ弁」を雇うと,そのイソ弁は,独立前の事務所の後輩弁護士から見ると,「兄の子」ということで,「伯父弁」となる。同様に,「姪弁」とか「イトコ弁」という言い方もある。このように弁護士業会が師弟関係を家族関係になぞらえるのは,一つには大きな事件を共同受任するときなどのネットワークとして意味があるからであり(逆に,利害のからむ事件を頼めないという関係もある),一つには弁護士会内の選挙のときなどに,集票ルートとして意味があるからである。

「ノキ弁」;「軒先弁護士」の略。「ボス弁」が給料を出さず,机と椅子だけを貸すという新種の関係。最近司法修習生の就職難により,「ノキ弁」が大量発生し,弁護士の将来に暗い影を落としている。

「イキ弁」;「いきなり独立弁護士」の略。東京では「即独弁護士」というらしい。しかし「即独弁護士」では,音だけを聞くと本を読む速度が非常に速い弁護士のように聞こえるから,「イキ弁」の方がよいと思う。これも,就職先が見つからず,いきなり独立する弁護士が増えた現状を反映している。「ボス弁」から仕事のやり方を教えてもらえないので,これも,弁護士の将来にとっては重大な問題になりつつある。

「宅弁」;「イキ弁」は,事務所を構える費用を出せないから,勢い,自分の自宅を事務所として登録するので「宅弁」になる確率が高い。ちなみに,高齢で事実上弁護士を引退した弁護士も,自宅を事務所として登録することが多いが,このような弁護士は「宅弁」とはいわない。(小林)

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