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2008年2月17日 (日)

朝日新聞と東京新聞の社説について

2月13日の東京新聞と,2月16日の朝日新聞が,相次いで,「スローダウン」を公約に掲げた宮崎誠次期日弁連会長に釘を刺す社説を掲載した。

論調としてはほぼ共通している。弁護士過疎も解消しておらず,裁判員制度を来年に控え,法テラスや様々な司法改革を推進する中で,増員にストップをかけるのは,国民に対して司法改革を約束した日弁連の背信行為である,というものだ。言い方は東京新聞の方がやや厳しい。

正直ムカつく記述もあるが,基本的な視点としては,日弁連が様々な司法改革を国民に対して約束したことは事実である以上,これを阻害するようなことはできないというべきであろう。その約束が間違っていたのではないか,とか,若い弁護士に犠牲を強いてのうのうとしている年長の弁護士に対して求償権を行使すべきだ,とかいう話は内部的にはあってしかるべきだと思うが,この議論を外部に持ち出しても,冷笑されるだけであろう。

他方,「余裕があるからするのでは人権活動と呼ぶには値しない。司法試験は,生活保障試験なぞではない」(東京新聞)とまで言われると,「個々の弁護士は公務員ではないから,国民に奉仕する義務を負うわけではない。」と反論したい気持ちもわいてくる。こうなると売り言葉に買い言葉だ。

思えば,合格者年3000人は多すぎるのではないかという危惧感が国民に共有されたのは,就職問題が大きく報道されたからであった。弁護士会が百万言費やして理屈をこねても動かない世論が,就職問題という事実によって動いたことは,今後の日弁連の舵取りをする上で考慮されて良いと思う。(小林)

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コメント

はじめまして。法律に携わっているわけではない素人ですが失礼します。

紛争発生に際し誰もが公正中立な公的第三者機関に訴えてどちらの言い分が正しいか裁定して貰えるようになって、地域ボスに付け届けを欠かさなかった方が勝つようなおぞましい習俗がなくなるのであれば弁護士増員を支持しますが、これでは「債権回収業や興信所に就職する弁護士」「弁護士資格を持つ学習塾講師」が大量発生するだけですね。そうなってからでないと、マスコミはわかってくれないのでしょうか。

投稿: 熊八 | 2008年2月22日 (金) 19時17分

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