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2008年3月11日 (火)

パワードスーツ(パワーアシストスーツ)の安全(1)

パワードスーツとは,外骨格,鎧あるいは衣服の外形を持ち,人体に装着され,アクチュエーターや人工筋肉などを使用して人体の動作を補助したり,強化したりする機械のことである。主にSFの世界で用いられ,強化スーツとか,ロボットスーツとか呼ばれていたが,ロボティクスの発達によって現実のものとなってきた。医療福祉介護分野では,パワーアシストスーツと呼ばれることが多い。

パワードスーツの元祖は,ロバート・A・ハインラインのSF小説「宇宙の戦士」であろう(残念なことに映画版では登場しなかったが)。最近のものとしては,「エイリアン2」に登場した「パワーローダー」が記憶に新しい。日本のコミックでは,「アップルシード」に登場する「ランドメイト」が典型である。「ガンダム」や「マジンガーZ」もパワードスーツといえないことはないが,操縦する必要があるという一点において,決定的な差がある。操縦桿を操作しなければ動かないという点で,「ガンダム」や「マジンガーZ」は,むしろ「鉄人28号」に近い。これはインターフェースの問題として,後述することにする。

SFの世界でなく,現実化したパワードスーツとしては,サイバーダイン社の「ロボットスーツHAL」を挙げないわけにはいかないだろう。このほか,松下電器からスピンアウトしたベンチャー,アクティブリンク社のパワーアシストスーツがあるし,海外ではアメリカが軍用パワードスーツの開発に懸命である。

さて,パワードスーツが実用化されるためには,設計上及び運用上,安全面への配慮が重要である。また,万一事故が起きたときの責任分配規準が明確であることが必要となる。事故が起きたとき,想定外の法的責任を負わせられるようでは,企業が開発に尻込みをしてしまうからだ。そこで,法的には,事故が起きたときの責任分配規準,言い換えれば,企業がどの程度配慮すれば法的リスクを最小限に抑えられるか,が問題となる。

この問題に直接答える法律はもちろん存在しない。そこで,事故事例を中心に,規準を考えていくことになる。パワードスーツの事故事例なんてあるのか?と思われようが,近い事例なら結構存在する。(小林)

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