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2008年3月 2日 (日)

WEBで知財の質問に答える専門弁護士サービス

NTTラーニングシステムズ株式会社が,「知的財産権問題の早期解決と人件費削減を支援するWebサイト『IPR知財辞典』サービスの提供を開始」すると発表した。例紹介や用語解説のほか、専門弁護士に相談できる機能も設けた。ネット上で簡単に情報を探せるようになるため、企業の法務関連の人件費を節約できるという。個別のケースについて法的な質問があれば、知財に詳しい弁護士にウェブ上で直接何度でも質問し、メールで回答を得ることができる。月額利用料は社員100人未満の企業で5万2500円の基本料に加え社員1人あたり500円など企業の従業員数によって異なる。社員1000人以上の企業では315000円の固定料金となるそうだ。

この報道は,色々な見方が可能だろう。

私のような一般の弁護士から見ると,具体的事例に関する法的質問をWEBで答えるのは,一般的には,非常に難しいし,リスクが伴う仕事だ。でも,知財に限定すれば,WEBで答えられる範囲は限定されているし,リスクも少ないだろう。この手の法的サービスを求める需要は多いのかもしれない。

コストの面から見ると,中小企業なら月額5万円で「知財専門の顧問弁護士」を雇えるというメリットもある。もっとも,上記のとおり,個別具体的な事例になったら,WEBでは無理だろうが。

謳い文句に「企業の法務関連の人件費を節約できる」とあるのは,気になるところだ。法務部門の人件費節約の要求が,すでに経済界に一般的になっているとすれば,すでに余り始めている弁護士の行き先がいよいよ狭くなっていることを意味する。弁護士へのアクセス障害は古くから言われていることだが,このニュースが端的に示すとおり,ITは簡単にアクセス障害を埋めていく。この種のサービスを経済界が求めるなら,弁護士が異論を唱える余地はない。しかし,国の政策で増やされ,結局余った弁護士はどうすればよいのだろう。(小林)

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