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2008年6月14日 (土)

エレベーター圧死事故 シンドラー社は立件されず?(2)

標記ブログの追伸。

スイス放送協会が運営するswissinfo.chというサイトで,佐藤夕美という日本人の記者が,「シンドラーのエレベーター事故 文化の違い?」という記事書いていた(2006616日付)ので紹介する。

この記事によれば,スイス国内では,シンドラー社のエレベーターで死亡事故が起きたことより,記者会見で謝罪したことの方が興味を持って報道されたとのことである。この記事が紹介するドイツの日刊紙は,「日本では人の生命にかかわる技術については他の国と比べて,非常に厳しく完璧さを求められる。記者会見で頭を下げに本式に謝罪したことをシンドラーの米国のベンゴシは,会社が過ちを認めたことになると戦慄(ホラー)を持って受け止めた」と報じたそうである。

また,事故当初,シンドラー社の広報部長は,「日本のメディアの圧力」に対して不満を表明したとのことである。また,会社の方針として,「エレベーターの管理会社はシンドラー社と契約していないが,原因を究明し,今後の参考にしたい。捜査が終了するまでは,事故の原因,状況については一切のコメントを控える」と対応しているとのことである。これに対して記事は,「その理路整然さが,人間的な思いやりに欠けると受け止められたのだろう」と記しているが,日本人としての率直な感想であろう。

謝罪に関するシンドラー社の態度については筆者の予想どおりであったが,他方,「生命にかかわる技術に求められる完璧さ」が日本人の特質であると,ドイツ人記者にさえ思われている,というのはやや意外だった。

こういった違いが,記事が指摘するように文化の違いであるのか,そうでないのかは検討の余地があろうが,いずれにせよポイントは,経済や情報がどんどんグローバル化していく中で,そうでないものの重要性が,逆に増している,ということだと思う。(小林)

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