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2008年7月23日 (水)

日弁連「法曹人口問題に関する緊急提言」に,町村官房長官「見識を疑う」のは「当然」と朝日新聞

日弁連が2008718日に公表した「法曹人口問題に関する緊急提言」に対して,唯一沈黙していた(というより10日に既に報道していた)朝日新聞が,「日弁連の見識を疑う」という町村官房長官のコメントを受けて,「当然。日弁連は司法改革の原点に帰れ」との社説を掲載した。このブログの流れ上,一応紹介しておく。「一応」というのは,社説の中身が,とてもつまらないからだ。

社説の中身がつまらない理由は,問題点,すなわち「質の低下」と「新人弁護士の就職難」に対する具体的な処方箋を示せず,関係者に対する努力要請にとどまっている点にある。つまり手詰まりであることを,間接的に認めているからだ。「過労気味の弁護士も少なくないのだから,積極的に新人弁護士を迎え入れて欲しい」と社説氏は述べるが,過労気味なのに新人が雇えない理由が時間不足に無いことは,社説氏自身,承知しているはずだ。

また,日弁連ないし弁護士に対する批判のトーンも低い。「ギルド」「エゴ」「特権」のオンパレードだった10年前とは隔日の感がある。

現時点で関心を持つべき点は,現在の議論がどの着地点に収斂していくか,であろう。閣議決定である「2010年ころまでに司法試験合格者年3000人」に即していうと,現実的な組み合わせは3つ,すなわち,「20103000人堅持」「3000人は堅持するが,2010年は先送り」「3000人を堅持せず,相当数減員する」である。第4の選択肢,すなわち「2010年より前に3000人を達成」という規制改革会議が主張する選択肢は消滅している

そして,法曹の質の問題と就職難の問題が手詰まりである以上,「20103000人堅持」も事実上無理であろう。

そうすると,残る選択肢は」「3000人は堅持するが,達成時期は先送り」「3000人を堅持せず,相当数減員する」となる。国内での議論がこの二つのどちらに収斂していくかが,とても注目される。(小林)

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コメント

日弁連の後押しのつもりなのか何なのかは判りませんが
こんな会もできてました
http://www.wakaben.jp/
因みに東京の石○さんと言うタレント弁護士がやってるようで

投稿: | 2008年7月24日 (木) 15時44分

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