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2008年12月17日 (水)

二回試験不合格者発表

2008年12月16日の時事通信は,「新制度2期生,落第5%超=前年下回る-最高裁」との見出しで,「最高裁は16日,今年11月の司法研修所の卒業試験で,2回目となる2007年の新司法試験に合格した司法修習生(新61期)のうち,5.6%の101人が不合格になったと発表した。昨年の1期生の不合格率6.0%は下回った。」と報じた。

まるで二期生の方がやや優秀であるかのような報じ方だが,差の0.4%は二期生で受験生1811人中7人にしかならないから,誤差の範囲内と言うべきだろう。要するに,一期生と二期生の不合格率はほぼ同じということだ。

考えてみれば当たり前のことである。一期生の不合格率6%が報じられ,法科大学院関係者にショックを与え,新法曹養成制度の欠陥が論じられるきっかけとなったのは昨年1219日。この時点ですでに二期生は司法試験に合格して司法修習に入っているから,その後法科大学院が教育内容を改めたところで,二期生の能力には影響しない。むしろ,大幅に不合格率が増えれば司法研修所の教育内容が問われることになるし,逆に合格率が大幅に上がれば,最高裁がトンデモ答案集まで公開して修習生の質の低下をアピールしたのは何だったんだ,ということになる。

つまるところ,一期生と二期生の不合格率がほぼ同じ,ということは,一期生について指摘された問題点は一期生特有の一過性のものではない,ということを意味する。一期生の不合格率が発表されたときに指摘された法科大学院の問題点は,その後改善されていない限り,二期生にも見られる一般的なものである,ということだ。

これを受けて,今,ボールは法科大学院側にある。これから年度末にかけて,複数の法科大学院が統廃合や次年度以降の学生募集中止を発表すると予想する。しかし同時に,これらの発表によっても,総定員数はさほど減らず,司法試験の合格率に実質的には影響しないだろうとも予想する。

問題は,その次である。(小林)

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