ICRA2009 KOBE
ICRA2009という、ロボットテクノロジーに関する国際会議が神戸で開催され、そのワークショップに参加する機会があり、30分ほどのスピーチの後、諸外国からの参加者との議論に混ぜてもらえた。
筆者は人前で英語のスピーチをするなどというのは中学校以来であり、まして外国人の前では生まれて初めてのことで、大いに緊張した。
内外の最先端の研究成果を聞くことができたのは収穫であったが(何しろ英語での発表なので半分程度しか理解できないが)、最も印象的だったのは、石黒浩教授による生体模倣型ロボットの研究発表だった。発表によると、極めて複雑な機構を備える次世代ロボットは、一個一個の部品をプログラムで制御してはじめから完璧に動作させることが不可能なので、ロボット自身に試行錯誤させながら、最適な動きを学習させるという。要するに人間の赤ちゃんと同様、転びながらはいはいを覚え、歩き方を覚えていくのと同じアプローチなのだが、実際に赤ん坊の形をしたロボットが、手足をばたつかせながら寝返りを打とうとする有様は、不気味でさえあった。
はるばるスペインから弁護士が参加し、ロボットを巡る安全の問題や、プライバシーの問題について、研究者との議論を行った。技術者の問題意識も世界共通なら、法的問題に対する弁護士のアプローチも共通しているのは大変興味深かった。(小林)
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