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2010年7月 2日 (金)

FRIDAY 7/16「実録 弁護士は儲からない」

 FRIDAYを買うのは何年ぶりだろう。事務局にコピーをしてもらったが、少し恥ずかしかった。何しろ見出しトップが「もっと美しいヌード」なんだもん。

以下引用。

l     弁護士の平均収入は2005年の約2100万円から2008年の約800万円に(厚生労働省 賃金構造基本統計調査)

l     弁護士資格はあるものの、実態はフリーターという若手が大量に生まれている(海渡雄一日弁連事務総長)

l     ネットカフェに寝泊まりして、携帯電話一本で仕事をしていた若い弁護士さんがいる(宇都宮健児日弁連会長)

l     40以上の法律事務所に書類を送り、一度も面接してもらえない修習生。

l     月額10万円でも就職希望あり(都内50代弁護士)。

l     (廃業する)若い弁護士がよく目につく(都内40代弁護士)

l     バッジで食える時代は終わり、食うためにバッジを外す者さえ現れた(FRIDAY)

 

 やや眉唾ものの指摘や、裏付けを欠く指摘もあるし、篠田恵里香弁護士の「決めポーズ」も意味不明だが、記事は概ね事実だろう。

 ただ1点、「東京の弁護士登録料(会費のこと?)は月額5000円、地方では2万円以上のところがある」という指摘は明らかに間違いだと思う。ちなみに私(大阪弁護士会)の弁護士会費は月額4万800円だ。これ以外に、一定事件については弁護士会への上納金があるから、年額では50万円を軽く超えていると思う。地方では年100万円を超えているところもあると聞く。

 いろいろ感想はあるが、「こんな日弁連に誰がした?」の著者という立場から2点だけ述べたい。

 一点は、この状況をもたらしたのは日弁連自身であること。

 もう一点は、弁護士の間でさえ、この危機感の共有ができていないことである。(小林)

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コメント

儲からない弁護士が増える一方で、MIRAOなどのビジネス系と言われている事務所が、新人弁護士を高い年収を支払って雇っている現状をどう考えられますか?

投稿: yuu-suke | 2010年7月 3日 (土) 22時43分

申し訳ないですが、ご質問の前提なり意図なりが分かりません。
ビジネス系とは何かという議論はさておくとしても、MIRAIOをビジネス系の代表として挙げる趣旨が分かりません(業界からみると、MIRAIOはビジネス系事務所の代表でも何でもありません)。また、ある種の事務所が新人弁護士に高額の年収を支払っていたのは、「食えない弁護士」が現れるずっと前(遅くとも1980年代)からのことです。つまりご指摘の点は、FRIDAYの記事とは無関係と思います。

投稿: 小林正啓 | 2010年7月 3日 (土) 23時08分

早速のレスありがとうございました。調べたところ、MIRAIOは、債務整理系の代表みたいですね。質問の趣旨は、広告をたくさんうつ事務所だけが事務所として収益をあげて、いわゆる街弁という事務所が仕事を吸い上げられて困窮化している状態なのではないかという印象を受けたので、それをどう考えるかという質問をしたかったわけです。MIRAIOだけでなく広告を打つ事務所は同じだと思いますが、MIRAIOが広告を一番うっているとどこかで読んだので質問をさせていただいたわけです。

投稿: yuu-suke | 2010年7月 3日 (土) 23時41分

確かに、地方の弁護士会では、東京の債務整理事務所(MIRAIOとは限りません)が宣伝攻勢で債務整理事件を根こそぎ持って行くことに対する危機感は強いと聞いたことがあります。ですから、ご指摘の点は一面の真実であろうと思います。ただ、私見では一面の真実に過ぎず、現在若手が直面する危機の本質ではないと考えます。

投稿: 小林正啓 | 2010年7月 4日 (日) 11時32分

広告自体は潜在需要を顕在化させる効果があるので、仕事は増えたはずなんですよね。過払いとかグレーゾーン金利とかややこしい話が一般に知られてブームになったのも弁護士広告が自由化されたからでしょう。そういう意味では広告自由化は仕事を増やす効果があったはずです。

ただ、過払い自体は新たには発生しなくなったので、先細りは明らかですし、他の分野でも広告を盛んにすれば仕事が増えるかというと、ある程度は増えるでしょうが、一般市民の需要だけでは今後増えていく弁護士に充分な仕事が回るほどにはならないと思われます。

企業が内部でどれほど雇用するかによって今後充分な仕事が回るかは決まってくると思いますが、今のところ企業で雇用される弁護士は少ないようですね。また、現在の弁護士会費の水準だと弁護士として登録しつつ企業の一般従業員として生活していくのは厳しいと思います。地方だと毎月10万円前後のところもあるのですから。一方で刑事弁護を熱心にやっている先生と違って企業法務を中心にやっていると仕事の上で弁護士会に助けてもらうということはあまりなく、恩恵を感じることはめったにありません。

だから、日弁連が若手に企業内弁護士という道を勧めれば勧めるほど実は弁護士会強制加入制度の崩壊を招きかねないということになりますね。

投稿: sate | 2010年7月22日 (木) 08時01分

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