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2010年7月 1日 (木)

草食系ベンチャーに未来はない

6月30日、ロボラボトークセッションにパネラーとして参加した。次世代ロボットを巡る閉塞状況を打破する方策について、他のパネラーと意見を交わしたのだが、調子に乗ってかなり暴走してしまった。メインゲストである日本ロボット工業会の冨士原寛専務理事、東洋理機工業の細見成人氏、司会の石黒周氏には、大変失礼なことで、すいません。

話題の一つが、次世代ロボットを開発・運用するためには規制が多すぎる、ついては規制を外す特区を作ってほしいということであり、その例としてセグウェイが挙げられた。多くの国ではセグウェイの公道走行には何ら規制がないが、わが国では、道路交通法及び道路運送車両法上、セグウェイの公道走行は認められていないという、よく知られた話である。

マイクが向けられたので、こう話した。確かに、法律の解釈上は、セグウェイがそのまま公道を走行することには問題がある。しかし、これらの法律はセグウェイを念頭に置いて作られたものではないから、セグウェイで公道を走行しても安全性に特段の問題がないと確信するなら、公道走行をためらってはならない。そもそも、事前に関係省庁にお伺いを立てるというヒラメ根性が間違っている。マスコミを呼んで、数十台のセグウェイで公道を走り、その有様を報道してもらえばよい。検挙されるなら、その様子をYOUTUBEにアップすれば、大宣伝になる。バックミラーやランプをつけろと国土交通省がいうなら、その通りに装着して、スティーブ・ジョブズ氏にでもコメントをもらえばよい。「見てごらんよ。この不細工なセグウェイを。ごてごてとミラーをつけている。これがクールだと思うかい?」スティーブ・ジョブズ氏なら、こう(英語で)言うだろう。そうすれれば、日本の役人は対抗できない。その結果、セグウェイはそのまま公道を走れるようになる。間違いなくそうなる。

この話からも分かるように、次世代ロボットの発展を阻んでいるのは、行き過ぎた規制ではない。お上にお伺いを立てなければ何もできないという企業のヒラメ根性が、最大の障壁なのだ。まして、ベンチャー企業が、そんな草食系の発想で生き残れるものか。とまあ、だいたいこういう話をした。

いま読み返しても、失礼なことを言ったと思う。参加者にも、謝っておいた方が良さそうだ。(小林)

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コメント

やはり、リスクはとりたくないでしょう。
お上は誰にでも怖いものです。弁護士会に睨まれるようなことをできる弁護士がほとんどいないのと同じことです。

もっとも東京で元商社マンの弁護士が当時の日弁連の会則に逆らって広告を実施し、同時に公取委に申し立てて結局広告解禁を実現したことを考えると、歴史を動かすのは権威を恐れずに実行する人なのかもしれませんが、それも環境をみながら、周到に準備をして実施したからうまくいったわけで、やみくもに規則に楯つけばいいというものでもなく、この問題でベンチャーを支援したいならやはり弁護士広告の自由化における公取委と同じ役割をする組織をつくり(たとえば規制改革国民会議を再度立ち上げて今度は勧告に一定の強制力を持たせるとか)、応援しないと、難しいと思います。

投稿: sate | 2010年7月 8日 (木) 07時19分

「東京で元商社マンの弁護士が当時の日弁連の会則に逆らって広告を実施し、同時に公取委に申し立てて結局広告解禁を実現した」とのことですが、このご指摘の根拠を教えてください。

投稿: 小林正啓 | 2010年7月 8日 (木) 12時34分

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