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2010年8月23日 (月)

講演前にラーメンはNG(イトーヨーカ堂事件について)

 農林水産補助する食品安全セミナーのため札幌日帰り。大阪に比べ、10度近く涼しい。

 札幌駅前でラーメンを食べたのはよかったが、講演中のどが渇いて口が回らなかった。講演前に塩からいものは禁物と分かった。

 このセミナーを担当して3年目になるが、今年はとても参加者が多い。企業の関心の高さが窺える。

 さて、食の安全といえば、昨今報じられているイトーヨーカ堂の偽装事件であるが、これがどうも腑に落ちないでいる。

 報道されている限りでは、イトーヨーカ堂の担当社員が、中国から輸入したウナギの蒲焼きが大量に売れ残ったため、売却処分する際、同社が輸入したことを隠蔽しようとして、段ボール箱の詰め替えを行ったという。

 食品衛生法19に基づく食品衛生法施行規則21条1項ハは、食品輸入事業者の表示義務を課しており、その違反には2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科せられる(併科も可能。食品衛生法72条)。だから、報道されたことが事実であるとすれば、イトーヨーカ堂の社員の行為は明らかに違法だし、両罰規定(78条)により、法人としてのイトーヨーカ堂も罰せられる可能性がある。

 しかし、輸入者名の偽装は、実質的にみれば、同じ条文で処罰される他の偽装行為、たとえば消費期限の偽装や産地偽装に比べれば、可罰性は低いだろう。また、報道によれば、偽装行為は箱の詰め替えだったから、食品の袋には、イトーヨーカ堂の表記ははじめからなかったと思われる。そうだとすると、偽装があってもなくても、転売された商品にはイトーヨーカ堂の名前は表示されなかったことになる。しかも5年前の事件で、健康被害はない。単純に見る限り、公訴時効が成立している。

 報道によれば、転売されたウナギはさらに賞味期限を偽装して転売されたという。それならば捜査機関は、イトーヨーカ堂の社員が、はじめから賞味期限の偽装を想定して転売したという構図に持って行きたいのだろうか。そうだとするなら、証拠が弱くないか。捜査機関の描く絵が何かが、よく分からない。もしかしたら政治がらみか、反社会勢力がらみかもしれない。単に重要な事実を見落としているだけかもしれないが。

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