« 講演前にラーメンはNG(イトーヨーカ堂事件について) | トップページ | クラウドコンピューティングと武器輸出規制 »

2010年8月26日 (木)

今 敏監督死去

824日、今監督が亡くなった。

制作途中の「夢見る機械」が公開されたとしても、その後、今監督の映画は見られない。とても残念だ。

今監督の作品は、「パーフェクトブルー」「千年女優」「東京ゴッドファーザーズ」「パプリカ」とたぶん全部見た。おそらく「東京ゴッドファーザーズ」が高い評価を受けるのだろうが、「パプリカ」や「パーフェクトブルー」のような、人間の深層心理に切り込んだ作品をもっと見たかった。

「さようなら」と題した一文が、死去の翌日付で公開されている。末期の膵臓がんを宣告されて以来の出来事や思い、遺される者への感謝の念を、ユーモアを交え綴っている。残された時間の中で、人生の後片付けに追われ、「はあ…やっと死ねる」と安堵したという一文や、臨死体験のエピソードに、この心境に至るまでたどった修羅の時と、死にゆく自分の姿さえ突きはなして観察する作家魂を思う。

享年46歳は、手塚治虫にたとえれば「ブラックジャック」を、宮崎駿にたとえれば「天空の城ラピュタ」を、押井守にたとえれば「攻殻機動隊」を制作したころにあたる。今監督とファンと世界のアニメーションが失ったものはあまりにも大きい。今私にできるのは、過去の作品を見返して、永遠に失われた将来の傑作に思いを馳せることだけだ。

|

« 講演前にラーメンはNG(イトーヨーカ堂事件について) | トップページ | クラウドコンピューティングと武器輸出規制 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/192469/49261716

この記事へのトラックバック一覧です: 今 敏監督死去:

« 講演前にラーメンはNG(イトーヨーカ堂事件について) | トップページ | クラウドコンピューティングと武器輸出規制 »