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2010年10月11日 (月)

ライフ&グリーンイノベーションロボットに関する調査研究委員会合宿

 1089日、逗子で標記合宿が行われたので参加した。この会議の趣旨は、ロボット技術は進化しているのに、市場が拡大しないのはなぜか、いいかえると、「シーズとニーズ」のギャップをどう克服するかについて、知恵を集めようというものだ。

 私は弁護士という立場から参加し、大要、次のようなことを話した。

 ロボット開発が閉塞状況にある原因が法律にあるという声を聞く。たとえば、PL法の存在が企業を萎縮させているという。そこで考えてみると、次世代ロボット開発と法制度の関係は、次の3類型に分類できると思う。一つは、法制度の存在が次世代ロボット開発の妨げとなっている場合、二つ目は、法制度の不存在が次世代ロボット開発の妨げとなっている場合、三つ目は、閉塞状況の責任を、法制度に転嫁している場合である。

 我が国ではPL法の訴訟リスクなど、微々たるものにすぎない。遙かに訴訟リスクの高いアメリカでのロボット開発が日本より進んでいることからも、PL法のせいで次世代ロボット開発が進まないというのは、いいわけに過ぎない。これに対して、外為法は、次世代ロボットの重大な輸出障壁になると懸念される。同様のものとして、おそらく薬事法がある。要するに官庁が広大な許認可権限を独占している領域だ。また、プライバシー保護法制度に関しては、法制度の不存在が、研究開発を萎縮させているところがある。この分野について、諸外国に比較しても日本は後進国に属する。法制度の整備が必要である。

 蒼々たる出席者のプレゼンが行われたが、私が特に感銘を受けたのは、「これからは個々の先進技術が市場を生むのではない。新しい社会や新しいライフスタイルそのものの提案が市場を生むのだ」という趣旨の発言が、研究者や研究者以外の出席者から、相次いでなされたことだった。

 合宿は丸24時間行われ、深夜には酒を飲みながらのロボット談義となった(私はここのところの出張疲れが出て寝てしまったが)。閉塞状況にあるのは、司法の世界も同じことだが、ロボットの世界の住人は、いかなる時でも前しか見ない。この姿勢がうれしくて、私はロボットの世界と関わり続けている。

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