岡本太郎と法の支配
Chikirinさんによれば、「ぶつかり合うことが調和だ」という岡本太郎氏の言葉があるそうだ。「ぶつかり合って調和が生まれる」のではなく、「ぶつかり合うことそのものが調和」だという。
さすがは岡本太郎である。
「こん日」の最後に、「正義とは…さまざまな考え方や、さまざまな立場が、重層的な権力闘争を繰り広げる中で生まれる、緊張に満ちたバランスそのもの」と書いた。その前提となる価値相対主義については広くご賛同をいただいたが、私が本当に訴えたかったのは、「ぶつかり合うことそのものが正義」いうことだった。
学生の時にとても感銘を受けた詩がある。
青空を仰いでごらん
青が争っている
あのひしめきが 静かさというもの
うろ覚えだが、吉野弘という詩人の作品だそうだ。
最近、法の支配についてよく考える。
法の支配というのは、特定の価値観ではない。価値観と価値観のぶつかり合い、あるいは、正義と正義の闘争そのものが、法の支配なのだ。
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