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2011年6月 8日 (水)

アンドロイドが電気羊を壊したら処罰されるか?

ドイツの大学の先生が、ロボットの法律問題について話を聞きたいと言ってやってきた。そんな物好きはどこのドイツだ、というおやぢギャグはさておき、会ってみると、理工系ではなく社会学系の先生だったためか、SFのような話になった。

ヒューマノイド(人型ロボット)の性能が劇的に向上したとき、どのような法律が必要になるか、と問われたので、大要、次のように答えた。

ヒューマノイドが市販されるようになったとき、性的愛玩用ヒューマノイド(セクサロイド)を法的に規制するか否かは、必ず議論されるだろう。インターネットやビデオデッキがそうであったように、エッチパワーが商品やサービスの爆発的普及に貢献することは事実だ。他方、男性用・女性用セクサロイドが普通に普及した社会における男女関係は,それまでの社会倫理を破壊するかもしれない。直感的には、セクサロイドの法的規制は欧米(オランダを除く)では厳格になるが、日本では野放しになると思うし、皮膚の再現技術などでは日本は世界トップクラスだから、日本製セクサロイドが欧米の闇市場において、超高値で流通するようになるだろう。

また、ヒューマノイドは物理的にはただの機械だから、所有者が壊そうが捨てようが自由、というのが原則だ。だが、もしヒューマノイドが「燃えないゴミ」として普通に捨てられるようになったら、相当好ましくない社会的影響があるだろう。また、少数ながら、ヒューマノイドを切り刻んだり拷問にかけたりして喜ぶ輩が必ず発生する。このような行為を放置すると、彼らの欲望は生身の人間に向かうことになる。そこで、いわゆる動物愛護法と同様、社会的法益を保護法益とし、ヒューマノイドをみだりに改造・破壊・廃棄することを禁止する「ヒューマノイド保護法」を制定する必要が出てくるだろう。但し、これは「ロボットに人権を認める」という話とは別だ。

ちなみに、私の目の黒いうちにロボットに人権を認める日が来るとは思わないが(来ればいいなあ)、ロボットに人権を認めるのは、ロボット自身が独立した人格を有すると認められることが前提となる。このときには、ロボットが法的責任主体になるかもしれない。

なお、件のドイツの大学の先生によれば、ドイツには、現時点でロボットに民法上・刑法上の責任を認めるべきだとまじめに議論している法学者がいるらしい。へー。そんな物好きはどこの…(以下略)。

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