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2011年10月14日 (金)

ギリシャ問題と『武士の家計簿』と公務員住宅@朝霞

1012日の日経新聞朝刊によると、EUは、ギリシャ国債元本を5割削減する案の検討に入ったという。

国家財政はズブの素人だが、弁護士としてのささやかな経験に照らすと、明日破綻してもおかしくない企業の債務を5割免除したところで、立て直しは無理である。

ところで、森田芳光監督の佳作『武士の家計簿』は、加賀藩の中級武士が債務の任意整理に取り組むお話だ。具体的には、家財を売り払った金を頭金として弁済した上、残額を無利息10年分割払いするというもの。弁護士も付けずに立派なものだが、債務整理に成功し、仕事と生活を守れた理由の一つは、自宅を担保に入れていなかった点にある。というより、家屋敷は藩主からの借り物なので、担保に入れられないのだろう。不動産を担保にできなかったから、節約して返せる程度の借金しかできなかったともいえる。

さて、事業仕分けの決定を覆して、朝霞に建設されかけた公務員住宅の評判が悪い。官舎不要論もあるが、官舎を無くしていけば、自宅を持ちたいと考える公務員が増えるだろう。自宅を担保に、数千万円の借金をするようになれば、よからぬことを考える公務員も出てこよう。ニッポン公務員の清廉さは、不動産所有の意欲を持たせない政策の賜かも、と考えてみたりする。

『武士の家計簿』で、堺雅人演じる主人公が任意整理に成功したもう一つの理由は、失敗すれば、「家名断絶、お取りつぶし」のプレッシャーがあったからだ。だから10年間、徹底した節約を重ねて債務を完済できた。だが、ギリシャ人に、おそらくその覚悟はない。国債を踏み倒しても、国土を失うわけではないからだ。100年前の中国のように、上海や香港を列強に租借される、というプレッシャーがあるなら、少しは違うかもしれない。

ディズニー社がアクロポリスを租借して、観光テーマパークに造り替え、国債の返済に充てる、というのはどうだろう。ドイツがスパルタを租借する、というのも、イメージ的にはあり、だ。でも一番現実的なのは、フランスがエーゲ海沿岸に多数の原発を作り、ドイツに格安で電力を供給する代わりに、国債を棒引きする、というアイデアかなあ。

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