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2011年12月 9日 (金)

大動脈解離顛末記(2)  〈食事中は読まないでください〉

大動脈は、心臓に端を発し、全身に新鮮な血液を運ぶ、いわば血液の幹線道路だ。最も重要な血管ともいえる大動脈は、心臓から出ると上下に分岐し、上方行きは頭脳と両腕に、下方行きはその他の身体に、血液を運ぶ。1分間に4リットルもの血液が送り出されるという。

下行大動脈は、裂けたらほぼ即死だから、背骨の腹側、体の中心、つまりどこから体を切っても一番遠い場所を通っている。さらに、内膜・外膜という二重構造の強靱な血管の間にスポンジのような中膜を挟み込み、強さと柔軟性を獲得している。3重のホースのようなものだ。

ところが、この内膜が、何かの弾みで破れ、中膜に血流が進入することがある。そして、血流が、血圧の力でスポンジを切り裂きながら内膜と外膜の間に広がっていく。

これが、大動脈解離だ。

大動脈解離が起きると、血流と外との壁は、外膜の一枚しかない。解離が起きるとき、外膜はとても弱くなっている。裂けたら一巻の終わりだ。

大動脈解離の怖いところはもう1つある。内膜の破れ目からは、血の固まりやら何やら、たくさんの固形物が発生する。そのため、解離部分が心臓に近いところに達すると、これらの固形物が頸動脈・冠動脈経由で脳や心臓や脳に流れ込んでしまう。そしてあちこちで血栓を作り、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす。下方大動脈の解離も、内臓の障害や合併症を引き起こすことが多い。

大動脈解離は、突然死から始まることもあると書く医学書もある(本人にとっては終わっているが)。致死率の高い危険な病気といわれるゆえんである。

解離は、心臓側から下半身に向けて進む場合と、まれだが、下から心臓に向けて進む場合がある。私の場合は腰から上下に裂けた。前者なら、助からなかったかもしれない。

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