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2012年3月19日 (月)

勝者なき戦い~日弁連会長選挙再投票結果分析(2)~

再選挙に宇都宮候補・山岸候補両者が再出馬した場合、第一の問題は、山岸候補が18単位会を獲れるか、である。

端的には、再投票で同点だった静岡(133133)、愛媛(5242)、大阪(10121162)釧路(2725)、広島(144123)、三重(4944)、山口(4849)、山梨(4137)、秋田(2723)、長野(9082)か(括弧内は再投票における宇都宮候補対山岸候補の得票数)の動向が問題だ。

このうち、大阪を除く単位会においては、派閥の動向が鍵を握るだろう。

「え?派閥って、大阪にあるんじゃないの?地方の小単位会に派閥はないでしょう?」というのは誤解である。なぜなら、人は3人寄れば派閥をつくるからだ。小規模会でも、名前をつける必要がないだけのことで、もちろん派閥はある。いいかえれば、複数の「地方ボス」がいれば、ボスの数だけ派閥がある。

地方派閥の存否を検証してみよう。弁護士ブログの中には、再投票の投票率が減少した(全体で62.28%→52.82%)ことを嘆く向きが散見される。しかし素直に考えてみれば、投票対象が4人から2人に減り、従前投票した人がいなくなるのだから、投票率は減る方が自然だ。ところが、投票率を単位会ごとに見てみると、再投票の方が増えた単位会が10(和歌山、愛媛、奈良、山梨、長野、福井、三重、高知、静岡、京都)会あり、増減ゼロの単位会が2(富山、鳥取)、投票率減少率が1割に満たない単位会が25もある。これらの単位会では、1回目の投票で尾崎・森川に投票した会員のうち相当数が、2回目の投票で宇都宮、山岸いずれかに投票したことを意味している。全54単位会中、3分の2以上の37単位会で、自然な投票率減少が見られなかったという事実は、「地方ボス」の指令による組織的な投票先の変更があったことを推認させる。

支持者が落選したとはいえ次善の選択として誰かに投票したのであって組織的行動ではない、との反論はありうる。だがそれなら、10単位会で投票率が増えたことを説明できない。また、落選により失われた「尾崎+森川票」と、12回目の投票率の増減に、下記表の通り、全く相関関係がないことの説明がつかない。

組織的投票行動の存在が一番はっきりしているのは富山で、93会員中、1回目も2回目もぴったり63名が投票(投票率67.74%)。山岸候補の得票数は1回目も2回目も7票で1票も増えていないのに、宇都宮候補の得票数は49から567票増えた。これは、1回目に尾崎又は森川に投票した7人が、一人残らず宇都宮候補に投票したことを示している。偶然の一致である可能性はゼロではないが、組織的投票行動と考える方が自然だ。きっと富山県弁護士会では、誰が誰に投票したか、ほぼ完全に分かっているのだろう。

20120318

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