« 日弁連会長再選挙の分析 | トップページ | コスト競争のため安全を犠牲にすることと、法律との関係 »

2012年5月 1日 (火)

1月25日大阪公聴会での補佐人としての演説原稿

日弁連会長選挙もようやく決着したので、125日の大阪での公聴会に山岸候補の補佐人として行った演説原稿を掲載します。本番では多少アドリブも入れましたが、ほぼこの通りに話したつもりです。裏表にわたり、いろいろな思いを込めましたが、読み取っていただけますかどうか。

*************************************************

44期の小林です。本日は、山岸候補の補佐人として、この場所におります。

私を知る人の中には、なぜ小林がそこにいるのだ、と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。なぜ私に白羽の矢が立ったのか、私にも分かりません。ですが、補佐人をお引き受けするなら、提灯演説はやらない、と申し上げました。それでもやれ、とおっしゃって下さった山岸候補の寛大さに、まずは御礼を申し上げます。

さて、高山俊吉弁護士は、かつてこの場所で、日弁連は沈みゆく船だと言いました。今、この予言は当たったと言わざるを得ません。

この二年間、加速度的に増え400人に達した未登録者。ノキ弁を足せば司法研修所卒業生の半分が収入を保障されない異常事態。多くの法科大学院は定員割れ。大学法学部受験生断トツの減少。弁護士はもはや、若者の目指す職業ではなくなりました。仮に今年、給費制を復活させ、司法試験合格者数を1000人にしても、弁護士志望者は増えません。人数調整で何とかなった時期は過ぎたのです。

本質的な問題は、業域の拡大です。仕事が増える仕組みを作ることです。もちろん、ペイする事件です。震災も結構、可視化も結構ですが、ボランティアや赤字事件を指さして「需要がある」という与太話は聞きたくありません。

起こしにくく勝ちにくく回収しにくい民事訴訟制度の改革。弁護士費用保険制度や、証拠開示・財産開示制度の改革、行政不服審判制度改革など、課題は山積です。大事なことは、制度改革は、政府や裁判所との協働なくして実現しないということです。

これは実現力の問題です。宇都宮候補は、政府や最高裁と緊張関係を作らずに日弁連の政策は実現できない、といいます。確かに、給費制の一年延長は、対決路線の成果かもしれません。しかし、その結果、法曹養成フォーラムでの孤立と袋だたきにあい、他の改革が停滞したとの見方もできます。緊張関係の中でも、政府や最高裁とのパイプを維持できる人物こそ、日弁連会長の適格があると考えます。

本質的な論点を把握し、具体的な解決策を提示し、その実現力を持つ候補に、投票したいと思います。日弁連事務総長、東弁会長を経験され、敗訴者負担制度やゲートキーパー法案で活躍した実績を持つ山岸候補が、これに応えてくれると期待します。

それでは山岸候補、よろしくお願いします。

|

« 日弁連会長再選挙の分析 | トップページ | コスト競争のため安全を犠牲にすることと、法律との関係 »

コメント

極めてシャープな演説ですね。
さすが、です。
感服いたしました。

投稿: 高嶋孝三 | 2012年5月 1日 (火) 23時00分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/192469/54597067

この記事へのトラックバック一覧です: 1月25日大阪公聴会での補佐人としての演説原稿:

« 日弁連会長再選挙の分析 | トップページ | コスト競争のため安全を犠牲にすることと、法律との関係 »