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2014年9月10日 (水)

平成26年度司法試験合格発表について

平成26年度の司法試験合格者が発表された。

合格者数は昨年度を239人下回る1810人。合格率は4.2ポイント減の22.6%。1500人にしてちょーだいと言い続けた日弁連としてはビミョーな数字といえよう。

当ブログでは、201266日、「今後数年間、司法試験合格者数年2000人(多少減らしたとして1750人前後)続いたとして」と書いた。また、2013729日には、「法科大学院制度司法試験合格者が1500人を超えることを前提に策定されたという)歴史的事実と、司法制度改革の間違いを認めないという政府の無謬性との整合性を保つには、ぎりぎり、1750人だ」と書いた。

合格者数が2000人を割ることに対しては、文科省が反対するだろう、と予想していたけれど、自民・公明両党が1500提言した以上、抵抗しきれなかったのだろう(しかも、合格者数・合格率の現象にも関わらず、創価大学法科大学院は健闘している)。それでも1500人まで落とさないのが、官僚らしいところだ。

いずれにせよ、予測は概ね当たったといえる。

2013719日のブログに書いたとおり、政府は、爾後5年間の猶予期間を法科大学院に与えた。したがって、2018年までは、原則として、1750人程度の合格者数が続くだろう。

この原則が崩れるとすれば、予想以上に司法試験受験者が減り、1750人の合格者数さえ維持できなくなったときだろう。いいかえれば、どれだけ騒ごうが、日弁連の力で1500人になる可能性はゼロである。

合格率の低下によって、来年の司法試験受験者は減るだろうし、法科大学院の受験者はもっと減るだろう。その結果、潰れる法科大学院がさらに増えるだろう。だが、減ったとはいえ、60校以上ある。政府が目標とする30校程度にまで減らすには、時間がかかる。これもすでに予想したところだが、5年の猶予期間は、法科大学院数を30校程度にまで減らすための期間である。いいかえるなら、法科大学院の減少は、法科大学院「制度」の終焉とは、無関係だ。むしろ、政府の意図としては、法科大学院「制度」を存続させるために、法科大学院「数」を減らしたい、と読むのが正しい。

司法試験合格者数を1500人にしてちょーだいと言っている日弁連執行部の頭もたいがいだが、1000人にしろとか、法科大学院制度を廃止しろとか言っている弁護士の頭も、お花畑(実現不可能な理想郷)という意味では、日弁連執行部と大差ない。まして、法科大学院が潰れるたびに、法科大学院制度廃止も近いと祝杯をあげる弁護士に至っては、なにをかいわんやである。

繰り返すが、下位法科大学院の統廃合は、法科大学院「制度」の存続、ひいては強化のために、行われているのだ。

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